エルゴジェニック・カクテル
マルチ成分パフォーマンスサプリメント (multi-ingredient performance supplement : MIPS )
主要成分の他に入っている補助成分に焦点。
○4種類の主要成分
・筋力やパワーなどに及ぼすパフォーマンス改善効果のあるエルゴジェニックエイド。
- クレアチンモノハイドレード
- β-アラニン
- カフェイン
- 分岐鎖アミノ酸(BCAAs)。
○補助成分
マルチ成分パフォーマンスサプリメント (multi-ingredient performance supplement : MIPS )
エルゴジェニックエイドを混合し、様々な含有成分がパフォーマンス向上に役立つとされる。
○MIPSに添加されてる物質のパフォーマンス向上の理論的メカニズム
- 血流を増やすことにより、血液と栄養に対する要求に応える。
- 筋タンパク質の分解に対してタンパク質バランスの維持や保護を促進することにより、力学的損傷に対抗する。
- 代謝を促進することにより、減少したエネルギーの供給と貯蔵に対処する。
- 酸化ストレスから保護し、ROS(活性酸素種) / RNS(活性窒素種)の生産と戦う。
○補助成分の有効性と安全性
○血流
○一酸化窒素ブレンド, 最大ポンプ/血管分布
エビデンスが多いのはブドウ種子抽出物(GSE : grape seed extract)とアグマチン。
明確にすべき重要なことは、血流の増加と、筋力やパワーおよび回復の改善との間には直接的な関連はない。
これらの補助成分の多くを補給した際の血流増加、特に運動中の血流増加のメカニズムは、大部分が血管拡張効果をもつNO(一酸化窒素、血管拡張物質)の合成を増やすことが中心である。
NOは一酸化窒素合成酵素(NOS : nitric oxide synthase)を介して硝酸塩やアルギニンなどの分子から合成される。
結果的に一酸化窒素の生産が促進される。
健康で活動的な運動中に証明されている
- 筋細胞潅流を増やし
- グルコースや酸素および栄養素の運搬を最適化
- 筋内グルコース濃度を安定化
- 運動中の疲労開始を遅らせ
- 筋タンパクの合成を促進し、回復力を高める
(表が崩れました)
反応を引き出すとされる量
|
副作用事例
|
研究報告で
実証された
副作用
| |
硝酸塩
亜硝酸塩
|
ビートジュース
ザクロジュース
| ||
ブドウ種子抽出物:
GSE
|
400mg/日 1ヶ月
|
頭痛、目まい、悪心、
薬物相互作用の可能性
|
なし
|
シトルリン
|
不明
|
なし
|
なし
|
アグマチン
|
不明
|
下痢、悪心
|
なし
|
ノルバリン
|
なし
|
なし
| |
ビートジュース
BRJ:beetroot juice
|
50.2mmol NO3/日、6日間
|
ビート尿(尿の変色)
|
なし
|
○筋タンパク質バランス
反応を引き出すとされる量
|
副作用事例
|
研究報告で
実証された
副作用
| |
カルニチン
|
2.000mg
|
生臭い体臭、
けいれん、悪心
|
なし
|
ベタイン:BET
|
2.000-3.000mg
|
コレステロール↑、
胃もたれ、下痢
|
なし
|
ハッショウマメ
(ムクナ豆)
|
不明
|
潤滑な筋収縮の低下、
低血圧、心拍数減少
|
なし
|
アルファリポ酸
|
不明
|
空腹感、虚弱、悪心、
イライラ感、震え、眠気、
目まい、頭痛、精神錯乱、
集中力低下、発汗、
心拍数増加、胃もたれ、
感覚鈍化、チクチク感、
筋けいれん
|
なし
|
オタネニンジン
(朝鮮人参)
|
6.000-60.000mg
|
- ハッショウマメ(ムクナ豆)
・運動とは無関係にテストステロンの分泌を促す。
・5g/日のハッショウマメを12週間、牛乳と併せて摂取した性機能低下症の若年と中高年に認められたにすぎない。
○代謝
反応を引き出すとされる量
|
副作用事例
|
研究報告で
実証された
副作用
| |
緑茶
緑茶抽出物
|
合計1.256mg
(890mgのポリフェノール 、
366mgのエピガロカテキン)
|
焦燥感、イライラ感、
睡眠障害、震え、
動悸、食欲不振、
胃もたれ、悪心、
頻尿
|
嘔吐、便秘、
胃の不快感、
血圧↑
|
グルクロノラクトン
|
600mg(急性)
|
なし
|
なし
|
タウリン
| |||
黒コショウ
|
不明
|
焼けるような後味
|
なし
|
ヨヒンビン
|
20mg
|
不整脈、頻脈、
腎不全、発作、
心臓発作、胃もたれ、
興奮,震え、
睡眠障害、不安、
イライラ感、高血圧、
目まい、胃痛、
よだれ、副鼻腔痛、
頭痛、頻尿、腫脹、
発疹、悪心、嘔吐、
呼吸困難、超低血圧
|
嘔吐、緊張、
腹痛、目まい
|
○その他
反応を引き出すとされる量
|
副作用事例
|
研究報告で
実証された
副作用
| |
フぺルジンA
|
不明
|
悪心、下痢、発汗、
かすみ目、
発話不明瞭、
焦燥感、食欲不振、
けいれん、唾液と尿↑、
失禁、高血圧、
心拍数低下
|
なし
|
ロディオラロゼア
|
30mgの活性ロディオラロゼアを
含む340mgの抽出物
|
口渇、血圧変化
|
イライラ感、
睡眠障害
|
グリセロール
|
肛門炎症、灼熱間、
下痢、ガス
、直腸出血、
悪心、胃痙攣
|
なし
|
○精神的鋭敏性の向上
- フぺルジンA
・アルツハイマー病患者の記憶と学習を促進する。
- タウリン
・精神性な鋭敏性と活力レベルを向上させる。
- ジメチルアミノエタノール
- カプサイシン(トウガラシ成分)
- セイヨウサンザシ抽出物
○持久系パフォーマンスに有益
- ロディオラロゼア(イハペンケイの一種)
- グリセロール
○ホメオスタシス(恒常性)
- ロディオラロゼア
・アダプトゲン(抵抗力を高める物質)
・生理学的特性を安定させてホメオスタシス(恒常性)を促進する植物(化合物および生薬)と定義。
・運動後の回復・回復時間を改善する効果を示唆するエビデンスは一貫性が認められない。
(Vol 22 Num 10 Dec 2015 p24-p39)
0 件のコメント:
コメントを投稿