理論的根拠は、グリコーゲン濃度が低いと、身体のエネルギー利用は糖質から貯蔵脂肪へと切り替わり、より多くの貯蔵脂肪が利用されるとされる。
空腹状態でトレーニングを行うことにより体脂肪を減らすという方法はいかにも効果がありそうだが、その有効性は科学的に裏付けられていない。
結論、諸研究
- 早朝絶食状態でトレーニングを行うことにより体脂肪を減らすという戦術の効果を支持していない。
- 脂肪減少の最終的な効果は摂食後のトレーニングとせいぜい同程度。
- むしろそれより劣る。
- グリコーゲン濃度が低下状態でトレーニングを行うことがタンパク質の分解を加速。
- 筋力、筋量の増大には不利益をもたらす可能性。
研究結果総合
持久力トレーニングの鍛錬者における中強度から高強度の有酸素エクササイズ中は、トレーニング強度とは無関係に、絶食状態であれば、身体が燃料として使えるよりも有意に多くの脂肪が分解される。
だが最終的に酸化されなかった遊離脂肪酸は、脂肪組織で再エネルギー化されるため、エクササイズ前の絶食による脂肪分解効果は無効になる。
- 絶食状態のトレーニング中に考慮しなければならないもうひとつの要素は、タンパク質分解に対する影響。
- 絶食状態で有酸素エクササイズを行うことは、筋量増大に努めているアスリートにとって賢明でない。
- 早朝の絶食状態でトレーニングを行うことは、中強度レベルでさえ非常に困難。
- 高強度インターバルトレーニング様式のルーティン実施はパフォーマンスが損なわれる。
脂肪を最大限現象させるためには、高強度インターバルトレーニングが中強度の定常状態で行なうトレーニングより優れた方法であることが証明されている。
- 高強度インターバルトレーニングを行う人の脂肪の減少量は「脂肪燃焼ゾーン」でトレーニングより大きくなる。
- 24時間のエネルギーバランスが体脂肪を減らす上で最も重要な決定因子である証拠を示している。
- より高強度のトレーニングを実施できることが明らか。
- 最終結果として、活動中も活動後もより多くのカロリーが燃焼し脂肪の減少も大きくなる。
Vol 21, Num 1, Jan/Feb 2014, p54-p56
0 件のコメント:
コメントを投稿