- カーブは若年投手の外反ストレス、肩外旋トルク、肘伸展速度、肘伸延を低減する。
野球のバイオメカニックス研究者たちは、カーブにが肘に加えるストレスは、伝統的な直球を上回るものではないと確信している。
- 1試合のカーブの投球数は、若年投手における肘の障害発生メカニズムとして調査されている。
- 疫学的調査で、カーブの投球頻度とカーブの投球開始年齢の間に有意差は認められない結果が出ている。
- 整形外科的研究は、健常な投手と既往歴のある投手を対象に、試合と練習におけるカーブの投球に関するアンケート調査が行われている。
三次元バイオメカニックス的研究における速球とカーブの定量比較
- 肘内側にかかる力のピーク値には20Nの差がある(速球は290N、カーブは270N)。
- 肘伸展速度は平均2.400N/秒で差がない。
速球とカーブの平均肘関節の圧縮力
- 速球が790N、カーブが730Nとほとんど差がない。
カーブは速球に比べて
- 肘内反トルク、肩内旋トルク、肘屈曲トルク、圧縮力が小さい。
減速の運動学的要素に関した変数は、若年者の投球腕の負荷を低減する上で望ましい投法はカーブであると示している。
- カーブは若年投手の外反ストレス、肩外旋トルク、肘伸展速度、肘伸延を低減する。
その他の球種との比較において頻繁にカーブを投げる方が受傷リスクが高くなる可能性を示唆してるのは
- 両者の最大外旋位の比較。
- 最大外旋位における前腕の回外角度の比較。
速球における平均最大外旋位は
- 回内グリップで170°ー178°
- 回外グリップで172°ー180°
最大外旋位角度が大きく、前腕が回外しているカーブ
- 外反ストレスによる過負荷が増強する可能性がある。
- 肘内側の外反負荷(内反の寄与不足)に抵抗する円回内筋の力特性を低減する可能性。
(注意)ピッチングコーチ
- 最大外旋位の時点で回内グリップを維持し、加速からボールリリースの尺屈までは前腕を中間位にするように指導する。
- 最大外旋位における回内グリップは肘内側に最も高い外反ストレスがかかることで知られる典型的な腕のポジションで、内反負荷を高める可能性がある。
Mar/2014,Vol21,Num2,p46
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