2015年2月16日月曜日

身体回旋運動と股関節

(タイトル)

(仮題)身体回旋運動と股関節(2002年・未発表)
                   (2003年・改正)


著作名 : 管理者

(キーワード)

股関節/エクササイズ種目


(要約)

身体の回旋動作には脚・股関節・骨盤の動きにより回旋角度が大きくなり、力強く・速くなる。
股関節の回旋動作を中心に、意識したトレーニングと全身を使ったダイナミックな回旋動作の
トレーニングを紹介。


このレポートは、2002年に作成・未発表

2003年に一部改正。


この掲載内容は著作者の個人的意見で有り掲載内容には一切の保証・責任は持ちません。
ひとつの考え方としてご覧下さい。


以下本文


「腰が切れる」にはどうすれば良いかと言う質問を良く受ける事が有る。
脚を肩幅に開いて、骨盤を他者に押さえてもらい固定して体幹を回旋した時、
その回旋運動は上半身で起こり回旋角度・速度・力は低い。
膝を軽く曲げ両腕を横に開き大きく回旋動作を行うと、股関節や骨盤にも回旋運動が起こり、
それが脚先にまで影響し、その時左右の脚は内旋へと働き、回旋方向の反対側の踵が上がる。
脚や股関節・骨盤が動員される事は脚から始まる大きな力・パワーを身体乗せることができ、
回旋角度も大きくなる。
この時、全身は回旋運動で起こる強力なトルクをしっかりと受け止めなければならない。
また身体軸(身体の中心軸)と運動軸(左右の脚のどちらかに軸がある)に軸移動については
賛否があるが、考慮しておかねばならない。
負のポイントとして、身体の中心軸の運動で体幹・下肢・その他の安定性が悪いと
回旋方向へ体重移動が起こる。
また、腰部・臀部・股関節・その他に身体の何らかのトラブルがあると、
体重移動が起きる事がある。
ここでのポイントは股関節の回旋運動を中心に全身を使った、角度が大きく、速く
、力強いトレーニング種目について考察したいと思います。

○スクワットの下降・上昇時には常に膝とつま先は同じ方向を向いている。
しかし、股関節を多軸関節と捕らえた場合、股関節は屈曲・伸展・側方・内旋・外旋の動きが
常に抑制され膝とつま先は常に同じ方向へ向くと捕らえる事ができる。
またスクワットで得られる下肢の筋力と体幹の安定性は、回旋運動の立ち上がりと
強力なトルクを受け止めるのに必要になってくる。

○スプリット・スクワットのフォームで考えると、
脚を股関節の幅から1歩前に踏み出した状態で、身体を左右の脚に対して平行に立つ
(脚を真横に広げた状態)、この状態からスプリット・スクワットの型へと股関節を捻ると、
股関節は回旋動作の終盤に近い動きになる。
バリエーションとしてフォワード・ランジなども使える。

○スプリット・スクワット・ジャンプ(オルタネイト)上記の事柄で考えると、
脚を前後に開いて体幹が正面を向いている状態が股関節を捻ったポジションと考えると、
上方ジャンプ中に脚が交差するポイントが体幹のニュートラル・ポジションで、
脚を入れ替え着地した時点で身体は反対方向へ回旋したポジションとなる。
この事は脚を前後に入れ替える動作で骨盤を含む下肢の部位が回旋した事になり、
下肢の回旋運動と捕らえる事ができる。(実際にスプリット・スクワット・ジャンプ・
オルタネイトを行うと身体に捻れる感覚が得られる。)

○バウンディングについても上記の事で理解できる。
バウンディングは足裏を地面に叩き着ける感じで行う。
これは支持脚となっている脚が軸脚になる運動軸の感覚のトレーニングにもなる。

○シングルレッグ・スクワットでは下降時に股関節は内旋方向へ、上昇時には外旋方向へと動く。
片脚で行う事で体重移動時(軸の移動時)の回旋運動や身体のバランス向上に有効であり、
より大きな内旋・外旋運動が得られる。
バリエーションとしてBOXを使う事もできる。
遊んでいる脚が邪魔にならずにコントロールしやすくなる。

○ルーマニアン・デッドリフトではバーが脛骨中間にある時には
両股関節は内旋方向を向いている。
挙上動作時に外旋方向へと動く。
ほとんど股関節が内旋方向への力の発揮に対して、ルーマニアン・デッドリフトと
シングルレッグ・スクワットは逆パターンの連続動作で脚から始まる動きを上半身に
伝える事ができる。

○360度ターン・ジャンプはダイレクトに身体全体を使った全身の回旋運動の種目になる。
回旋運動全体に勢いを付ける事ができる。
その場で垂直にジャンプをおこない360度またはそれ以上回転する。
トップスピードを目指すようにする。
バリエーションとして馴れてきたらタックス・ジャンプ系で行える。

○180度ターン・ジャンプは右回転・左回転の切り返しで行う。
切り返す事で全身を使った回旋運動の予備伸張が得られる。
バリエーションではミニハードルかコーンに対して横向きに立ち、
ラテラルにジャンプを行いながら回旋運動を行う。
これにより回旋運動時に起こる重心(軸)移動の感覚も掴む事ができる。
またタックス・ジャンプで行う事ができる。

○メディシンボールを使ったエクササイズでのポイントでは脚を左右
(目的により平行・片脚を前・後)に開き膝を緩め股関節から下半身に捻れが起こるまで
身体を回旋させる。
そしてポイントとして身体の正面または片脚方向に向かってメディシンボールをリリースする。
この時、軸は中心軸か軸を移動させるかは目的に合わせて行う。
この他に様々なバリエーションが考える事ができる。

■まとめ

これらのエクササイズとその他のバリエーションそして工夫により、
身体の回旋動作は角度が大きく・力強く・パワーが乗ったダイナミックな動きになるだろう。
 
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関連ページ : 右利き・左利きパターンの有意性と歪み
 
 

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