2018年3月19日月曜日

姿勢・呼吸の評価と呼吸運動

姿勢・呼吸の評価と呼吸運動


横隔膜
・呼吸筋・姿勢保持筋・括約筋
・横隔膜が平坦化(下部肋骨外旋位)では姿勢筋として働く
・呼吸筋として働かせるにはZOAの獲得が必要


ZOA (Zone Of Apposition)
・横隔膜が形成する胸郭内のドーム型の可動範囲(腱中心から肋骨緑までの範囲)
・ZOAが保たれると呼吸筋として働きやすくなる
・保たれないと姿勢保持筋として働きやすくなる
・ZOAの保持には腹部筋(特に内腹斜筋、腹横筋)が大切(胸郭のニュートラル化)


IAP(腹腔内圧)
・IAP(腹腔内圧)は脊柱安定化に必要
・横隔膜と腹部、腰椎部、骨盤帯の筋群の共同収縮によって作られる


胸郭運動と骨盤帯
⇓ZOAの収得・横隔膜降下
⇓IAPが高まりやすくなる
⇓胸・腰椎の圧迫解放のため骨盤低筋群が降下
⇓骨盤が後傾しやすくなる(インレット腸骨内転・座骨外転)


呼吸への介入による変化
①姿勢変化
 ・インナーユニットの機能改善
 ・反り腰・スウェイバック・猫背改善
②動作変化
 ・重心変化
 ・体幹部のスタビリティ・モビリティー変化
 ・リポジション・可動域改善
③神経系の変化
 ・副交感神経優位にして緊張改善
 ・PHの調整(ホメオスターシス)


関節運動の表現と考え方
FA=寛骨に対して大腿骨が動く
AF=大腿骨に対して寛骨が動く
ST=肩甲骨が胸郭上を動く
TS=胸郭が肩甲骨上を動く
GH=関節窩が上腕骨に対して動く
HG=上腕骨が関節窩に対して動く
IR=内旋
ER=外旋


胸郭運動と上肢運動
・前鋸筋
 ・肋骨下部の外旋・肋骨上部の内旋
 ・胸椎の屈曲
・僧帽筋下部
 ・胸椎の屈曲
 ・広背筋の抑制
・大胸筋
 ・胸骨と胸郭の前方・側方移動


胸郭運動不全で起こるメカニズム
・リブフレアによる胸郭過外旋位
 →胸郭を内旋位にする運動が必要
・胸郭過外旋位→胸郭上部の拡張不全
 →呼吸による拡張が必要
・胸郭可動域不全→腰部伸展の代償増加
 →肩関節障害と腰部障害の増加


呼吸評価
・座位・仰臥位(ぎょうがい)
・背臥位(はいがい)


呼吸へのアプローチ
・仰向けIAP呼吸
・3Mポジション呼吸(ウォール)
・クロコダイルブリージング
・サイドライイング
・1stポジション
・ベリーリフト


呼吸と動作(リポジション・エクササイズ)
・サイドライイング・ライトグルーツマックス
・サイドライイング・レフトアダプタープルバック
・90-90ライトグルーツマックス(右足前進)
・サイドライイング・ライトエイピカル
・サイドライイング・エクスパッション
・ウォール・サポーテッド・レフトニ―フレクション
・ウォール・レジステッド・ライトグルーツマックス


呼吸と動作(肩甲・胸郭ー腹部ー股関節の統合と文節運動)
・オールフォーエクササイズ
・スイマー
・サイドオブリーク
・サイドオブリーグ・ツイスト
・スキャプラプッシュ
・キャット・エクササイズ
・ショルダーブリッジ
・ロールダウン&ロールアップ


代償動作の改善(股関節の屈曲・伸展、胸椎の屈曲・伸展、胸椎の回旋・胸郭運動)
・ロッキング・エクササイズ
・ニーリング・エクササイズ
・ローリングライクアボール
・ニーリングサイドキックス
・リバースプランクwithリーチング


トレーニング指導時のポイント
・腰部での代償運動に注意
 →股関節のヒンジ動作+胸椎伸展
・抗回旋&回旋動作の代償に注意
 →股関節AF・IR動作+胸椎回旋・胸郭運動


参考:NSCA-J 甲信越ADセミナー 18/MAR/2018 SUN
JASA-AT 嶋田 進  腰部障害に対する評価とコンディショニング ‐腰部骨盤帯・呼吸運動・姿勢 総合的コンディショニング‐

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